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Zeissカメラレンズの125年間とこれから

最初に

この記事は、2015/3/21に公開されたZEISS公式blogの記事 125 Years of ZEISS Camera Lenses with the Future in Focus - LENSPIRE - The new ZEISS photography platformの抄訳です。

Carl Zeiss 単焦点レンズ Otus 1.4/55 ZF.2 フルサイズ対応 830554

Carl Zeiss 単焦点レンズ Otus 1.4/55 ZF.2 フルサイズ対応 830554

Zeissカメラレンズの125年間とこれから

Zeissがカメラレンズを作り続けて、はや1世紀以上が過ぎています。大きな革新を創造するというZeiss社の伝統は今日に至るまで受け継がれています。例えば、現在販売しているZEISS Otusレンズは一眼レフにおける『イメージクオリティ』の新世代の基準を生み出しました。最初のカメラレンズは、1890年の3月21にJenaの工場から出荷されました。

ZEISS カメラレンズの黎明期

ZEISSは高精度な技術と光学の知識を併せ持つ作業場として、ドイツのJenanに1846年に設立されました。創業者であるCarl Zeissが1888年に亡くなるまで、会社の製品ラインナップにおいては、顕微鏡が最優先されていました。

没後、会社の歴史の中で黎明期において数々の名だたる製品開発の責任者を務めたErnst Abbeにより、製品ラインの拡大がなされ、カメラレンズが新たなビジネス領域として追加されました。1880年代に初めてOtto Schottが製造した複合ガラス素材にゆより、従来に比べ飛躍的に光学性能を高められるようになりました。

Carl Zeiss in Jena 1945-1990

Carl Zeiss in Jena 1945-1990

写真の主な撮影手法はこの時点より50年ほど前に見出されたに過ぎませんでしたが、広く使われるようになるまでにそう時間はかかりませんでした。ZEISSは新たなタイプのカメラレンズを開発し、それらによって従来よりも素早い撮影が可能となりました。ZEISSに勤めていた科学者のPaul Rudolphは、1890年からアナスチグマートカメラレンズを創り出し、1900年にProtarという名称に改名しました。彼の手がけたレンズに用いられた基本的な光学設計は、ZEISS PlanarやZEISS Tesserといった今日にまで使われているレンズ構成とよく似たものでした。例えば、Tesserレンズは多くのSony製カメラや、Microsoftの携帯電話に用いられ、小さくとも高い画質を実現しています。125年前に初めて製造されたZEISSカメラレンズの後継品が、今日世界中で何百万人という人々に利用されているのです。

カール・ツァイス―創業・分断・統合の歴史

カール・ツァイス―創業・分断・統合の歴史

その他の重要な開発

1935年に ZEISSはきらびやかな写真を初めて実現しました。これは、反射防止コーティングを導入したことで実現しました。現在ではこのコーディングは T* のシンボルで銘打たれています。この表面コーディングは、余計な反射や迷光を低減します。

このちょうど8年後に、ZEISSがレンズのイメージクオリティを計測する方法としてMTF(Modulation Transfer Function)曲線という手段を確立しました。この手段は、今日でも数多くの製造メーカーによって用いられています。

1961年にはレンズ設計にCADを導入し、それまでの手計算による設計よりもずっと複雑な構成を実現できるようになりました。

ZEISSの現代史において、1969年7月20日は記憶に残る大きなマイルストーンです。この日、人類が初めて月に降り立ちました。Neil Armstrong とBuzz Aldrinは、初の月面写真を撮影するにあたり、Hasselblad 500EL とZEISS Biogonを用いました。月明においては、大量生産されたレンズは正常に動作しなかったため、このレンズはこのミッションのために特別に開発されたものでした。"月のためのレンズ"は、通常と異なる潤滑油を用い、革やプラスチックパーツは使用せずに作られました。マウント部には気圧変化を補償するために開口が設けられ、操作部はグローブをはめた手でも扱いやすいように改良されました。

Carl Zeiss 単焦点レンズ Otus 1.4/85 ZF.2 フルサイズ対応 830851 OTUS1.4/85ZF.2

Carl Zeiss 単焦点レンズ Otus 1.4/85 ZF.2 フルサイズ対応 830851 OTUS1.4/85ZF.2

ZEISSにおけるコンシューマ向け光学ビジネスグループの長であるDr. Winfried Scherleの言を借りれば、

『ZEISSは写真史にその名前が刻まれているだけではなく、今なお、研究開発の最前線で世界に影響を与え続けています。』

『例えば、ZEISSは2013年に一眼レフ用レンズのZEISS Otusを導入しました。これらのレンズはプロの写真家たちの最も過酷な要求にさえ答えられる製の魚を備えています。』

これらのレンズは際立った存在となっており、開放ですら優れたイメージクオリティを備えています。なめらかな後ボケ、煩わしいアーティファクトを生じさせることなく描く極めて緻密なイメージ、画面全域における高い解像力、皆無とも言える色収差・歪曲収差、外周部に至るまで際立ったコントラストを兼ね備えています。これだけの性能を、全ての撮影距離において維持しています。